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工法詳細
聚楽塗り工法
聚楽塗りを知っていますか?
聚楽塗りは日本の伝統的な左官工法で、原料となる土が京都西陣の聚楽第跡地付近から産出されることからそう呼ばれます。
そして聚楽塗りによる聚楽壁は土壁の一種で別名京壁とも言います。
古くは安土桃山時代からあり、現在でも茶室や和室などに使用されています。
- 聚楽壁の魅力・特徴
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- POINT 01
- 唯一無二の意匠性。ゆず肌仕上げと言われる温かみのある仕上がり
- POINT 02
- 日本の自然の色を室内でも感じられる贅沢さ。土だけで多様性を表現
- POINT 03
- 調湿性・防火性・吸音性に優れ、においも吸収してくれる
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唯一無二の意匠性。
ゆず肌仕上げと言われる温かみのある仕上がり聚楽壁の最大の魅力はその意匠性にあると言っても過言ではないでしょう。
洋室文化が定着し、昨今では壁紙(クロス)が一般的になっていますが、やはり職人の手仕事による左官仕上げは独自の風合いがあります。
その中でも土を原料とした聚楽壁は“ゆず肌仕上げ”と言われるやわらかい凹凸のある表面で、見た目に重厚感と温かみの両方を感じさせます。
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日本の自然の色を室内でも感じられる贅沢さ。
土だけで多様性を表現聚楽壁の色は原材料である京都の土の色そのものなので、見た目に優しく落ち着きがあり奥行きのある壁面になります。
土の色と言ってもその種類は実に豊富で、イメージするようないわゆる茶色い土の色だけではなく、うすこう(ベージュ系)、宇治(グレー系)、うぐいす(グリーン系)などのバリエーションが何十種類とあります。
混ぜる土の色の配分によってオリジナルの色をつくることができるので、世界に一つだけのオリジナルの壁を実現できます。
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調湿性・防火性・吸音性に優れ、においも吸収してくれる
聚楽壁は他の左官仕上げの漆喰や珪藻土と同様に、空間を守るための様々な性質を持っています。
とりわけ聚楽壁の優れた性質としては調湿性があると言えます。
古くから茶室に使われていたということは茶釜から出る蒸気を吸う役割もあったからで、湿度の高い日本には大変適した工法と言えるでしょう。
調湿性以外にも防火性や吸音性、それから消臭性も備えているので、聚楽壁は意匠面でも機能面でも申し分のないものとなっています。
どのような空間に向いていますか?
聚楽壁はその意匠性から和の空間に向いていると言えます。
和の空間と言っても茶室のような数寄屋造りの純和風空間だけではなく、一般住宅の中の和室や飲食店などにも使われています。
もちろん洋室にも馴染みます。
日本の住宅は木造が多く洋室であっても空間に木が多用されていることも多いので、自然素材同士ということで聚楽壁は洋室にもすんなり馴染みます。
質感や色合いが上品で重厚感もあるので、審美眼のある本物志向の方から依頼されることが多いです。
作業の流れ、工期
聚楽塗りの作業の流れは?
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1.
左官は壁紙(クロス)のように壁に貼るものではないので、入念な下処理が必要です。
特に聚楽塗りのような土壁は、壁への定着を良くするために下地をしっかりと作ります。
聚楽塗りの場合、土台にはラスボードという表面に凹みのついたボードが使用されることが多く、このボードとボードのジョイント部分にテープを貼り、ビスの部分をパテ埋めするなどして下処理をします。
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2.
パテが十分に乾いてから、全面に下塗り補修としてプラスター塗りをします。
そしてさらにこれが乾いてから本塗りである聚楽塗りに入ります。
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3.
聚楽塗りは下塗りと上塗りを行います。
下塗りをしっかりと行うことで、上塗りの定着や仕上がり変わってくるので、表面が均質になるように丁寧に行います。
下塗りが終わって乾燥したら、いよいよ上塗りです。
上塗りは2㎜ほどの厚さが理想的で、熟練の技でムラのないように全面に塗っていきます。
そして乾き具合と水引具合に注意して同一方向に押えます。
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4.
乾燥したら、完成です!
完成した瞬間から、既に何年も前からそこにあったような落ち着きと風合いがあります。
土壁の特性として衝撃や摩擦に弱く表面が剥がれやすいという点がありますが、通常は10年から15年は持つ素材となっています。
工期は?
聚楽塗りは、その工程で下処理や下塗りに時間を要するので、どうしても工期が長くなってしまいます。
下塗りとして乾かす期間も含めて1週間程度かかり、その後に本塗りなので工期としては1週間から10日くらいはかかると思った方が良いでしょう。
施工事例
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飲食店、東京、六本木
東京の六本木にある日本酒専門のお店です。
厳選された5種の日本酒とそれに合わせた5種の肴をゆったりと楽しむための上質な空間が用意されています。
聚楽壁が効果的に使用され、日本酒と向かい合うための静謐なひとときを演出します。